レスチレンの種類はどう違う?製剤ごとの特徴と選び方を解説

レスチリン、種類で何が違う?

「レスチレンには種類がたくさんあるけれど、何が違うの?」
「部位によって使う製剤は変わる?」
「一番いいレスチレンを選べばいいの?」

ヒアルロン酸注入を検討していると、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

レスチレン(Restylane)は、ヒアルロン酸(Hyaluronic Acid:HA)を主成分とするフィラー製剤のひとつです。

ヒアルロン酸はもともと体内にも存在する成分で、水分を保持する性質があります。美容医療では、製剤として安定性を高めたヒアルロン酸を使用し、ボリュームを補ったり、輪郭を整えたり、肌のうるおいをサポートしたりする目的で使用されます。

レスチレンには複数の種類がありますが、どれか1種類がすべての部位に適しているわけではありません。

部位によって求められる「硬さ」「柔らかさ」「弾力」「なじみやすさ」「組織を支える力」が異なるため、それぞれの目的に合わせて製剤が設計されています。

この記事では、レスチレンの種類の違いや、それぞれの特徴、適した部位、製剤を選ぶ際に知っておきたいポイントについて解説します。


 

レスチレンの種類が多い理由

顔は部位によって、求められるフィラーの性質が大きく異なります。

例えば、唇や口元のように表情によってよく動く部位では、柔らかく動きになじみやすい製剤が適しています。

一方、あごやフェイスライン、頬など、輪郭や立体感を整えたい部位では、ある程度の硬さや組織を支える力が必要になります。

また、肌のうるおいや質感を整えることが目的であれば、輪郭形成用のフィラーではなく、スキンブースタータイプの製剤が選ばれることもあります。

つまり、レスチレンの種類の違いは、部位ごとに必要な性質が異なるために生まれています。


 

レスチレンの「NASHA」と「OBT」とは?

レスチレンを調べていると、「NASHA」「OBT」という言葉を目にすることがあります。

これは、レスチレンシリーズで使用されている製剤設計の違いを示すものです。

▶︎NASHA

NASHAは、比較的形状を保ちやすく、組織を支える力を持つ製剤設計として知られています。

輪郭形成や、ある程度しっかりとした支えが必要な部位などで使用されることがあります。

▶︎OBT

OBTは、柔軟性があり、表情の動きになじみやすいことを特徴とする製剤設計です。

ほうれい線や口元、唇など、動きの多い部位に使用されることがあります。

ただし、NASHAだから必ずこの部位、OBTだから必ずこの部位というわけではありません。

実際には、肌質や骨格、注入する層、必要なボリュームなどを確認したうえで医師が製剤を選択します。

 

レスチレンの種類とそれぞれの特徴

ここからは、代表的なレスチレンシリーズの特徴を紹介します。

▶︎Restylane Classic|幅広い部位に使用されるスタンダードタイプ

Restylane Classicは、レスチレンシリーズの基本となる製剤のひとつです。

極端に柔らかすぎず、硬すぎない性質を持ち、ほうれい線や口元のラインなど、中程度の深さのシワや溝に使用されることがあります。

患者さんの状態によっては、目の下などに使用される場合もあります。

比較的幅広い用途がありますが、どの部位にも同じように使用できるわけではありません。

溝の深さや皮膚の厚さ、注入する層などを確認しながら使用することが重要です。

▶︎Restylane Lyft|しっかり支えたい部位に

Restylane Lyftは、比較的しっかりとした質感と組織を支える力を持つ製剤です。

頬やあご、フェイスラインなど、立体感を補ったり、深い層から組織を支えたりする目的で使用されることがあります。

柔らかさやみずみずしさを重視するというより、輪郭や構造を整えるための「土台」として使われるイメージです。

そのため、細かな質感調整よりも、顔全体の立体感や輪郭を整えたいケースで検討されることがあります。

▶︎Restylane Volyme|自然なボリューム補充に

Restylane Volymeは、顔のボリュームロスを補いながら、自然な丸みや立体感を整える目的で使用される製剤です。

年齢とともに頬やこめかみが痩せてきた方や、顔がこけて疲れて見える方などに使用されることがあります。

硬くシャープな輪郭を作るというよりも、自然なボリューム感を補うことを目的としています。

頬やこめかみなど、顔全体のバランスを整えたい場合に検討されることがあります。

▶︎Restylane Defyne|動きと支える力のバランスを重視

Restylane Defyneは、柔軟性を持ちながら、ある程度の支える力も備えた製剤です。

ほうれい線や口元のラインなど、表情によって動く部位に使用されることがあります。

深めの溝を整えたい一方で、表情を作ったときに不自然な硬さを出したくない場合などに検討されます。

動きのある部位でもなじみやすく、自然な仕上がりを目指す際の選択肢のひとつです。

▶︎Restylane Refyne|柔らかく自然になじませたい部位に

Restylane Refyneは、Defyneよりも柔らかく、動きになじみやすい性質を持つ製剤です。

浅い〜中程度のほうれい線や口角周辺、唇周辺などに使用されることがあります。

「フィラーを入れた感じを強く出したくない」「動いたときにも自然に見せたい」といった場合に検討されることがあります。

柔らかな質感を活かし、肌や表情になじませながら整えることを目的とした製剤です。

▶︎Restylane Kysse|唇のために設計されたフィラー

Restylane Kysseは、唇への注入を想定して設計された製剤です。

唇は、話す・笑う・食べるなど、一日の中でも非常によく動く部位です。

そのため、唇に使用するフィラーには、ある程度の形を保ちながらも、動きになじむ柔軟性が求められます。

Kysseは、唇のボリュームを補ったり、形を整えたり、輪郭を調整したりする目的で使用されます。

自然な動きを残しながら、ふっくらとした印象を目指したい場合に検討される製剤です。

▶︎Restylane Vital・Vital Light|肌質改善を目的としたスキンブースター

Restylane VitalとVital Lightは、輪郭形成を目的としたフィラーというより、スキンブースターとして使用される製剤です。

目的は、あごや頬にボリュームを作ることではなく、肌のうるおいや質感を整えることです。

▶︎Restylane Vital

Vitalは、肌にうるおいやハリを与える目的で使用されます。

乾燥やハリ不足が気になる部位などで検討されることがあります。

▶︎Restylane Vital Light

Vital Lightは、より柔らかな使用感を重視する部位で使用されることがあります。

目の下や首、手の甲など、皮膚が比較的薄い部位や、強いボリューム感を必要としない部位に用いられることがあります。

輪郭を大きく変えるというよりも、肌そのもののコンディションを整えたい場合に選択される製剤です。


 

レスチレンの種類は「どれが一番いいか」で選ばない

レスチレンの種類を比較すると、「結局どの製剤が一番いいの?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、フィラーは単純に「高い製剤」「新しい製剤」が優れているわけではありません。

重要なのは、注入する部位や目的に適した性質を持つ製剤を選ぶことです。

例えば、

  • 輪郭や立体感を支えたい場合は、組織を支える力のある製剤

  • 口元など動きの多い部位には、柔軟性のある製剤

  • 唇には、動きになじみやすい製剤

  • 肌質改善が目的なら、スキンブースター

というように、目的によって必要な性質は変わります。

レスチレンの種類だけで選ぶのではなく、「どこに、何のために注入するのか」を考えることが重要です。

 

フィラーの仕上がりは製剤だけで決まらない

ヒアルロン酸注入の仕上がりは、製剤のブランドや種類だけで決まるものではありません。

以下のような要素も結果に大きく関係します。

  • 顔全体の骨格やバランス

  • 注入する部位

  • 注入する深さ

  • 使用する量

  • 製剤の選択

  • 医師の注入技術

同じ製剤を使用したとしても、適していない層や部位に注入すると、腫れたように見えたり、しこりのように感じたり、不自然な仕上がりになる可能性があります。

一方で、部位や目的に合った製剤を適切な層へ注入することで、より自然な仕上がりを目指すことができます。

 

ヒアルロン酸フィラーにはリスクもある

ヒアルロン酸フィラーには、必要に応じてヒアルロニダーゼという酵素を用いて分解できるという特徴があります。

ただし、「溶かせるから安全」「どこに注入しても問題ない」という意味ではありません。

ヒアルロン酸注入は医療行為であり、顔の血管や神経、組織の構造を理解したうえで施術する必要があります。

考えられる副作用や合併症には、

  • 腫れ

  • 内出血

  • 痛み

  • しこり

  • 感染

  • 左右差

  • 血管閉塞

などがあります。

特に血管閉塞は、速やかな対応が必要となる重篤な合併症のひとつです。

そのため、フィラー治療を受ける際は、正規の製剤を使用しているか、適切な環境で施術が行われているか、医師が顔の解剖を理解したうえで注入しているかを確認することが重要です。


 

レスチレンの種類は部位・悩み・顔立ちに合わせて選びましょう

レスチレンには、Classic、Lyft、Volyme、Defyne、Refyne、Kysse、Vital、Vital Lightなど複数の種類があります。

それぞれに硬さや柔軟性、弾力、組織を支える力、肌へのなじみ方などの違いがあり、得意とする部位や目的も異なります。

大切なのは、最も高い製剤や人気のある製剤を選ぶことではありません。

自分の顔立ちや悩み、注入する部位に合った製剤を選ぶことが重要です。

ヒアルロン酸注入を検討している方は、「どの製剤を使いたいか」だけではなく、「どの部分をどう改善したいのか」を医師に伝えて相談しましょう。

顔全体のバランスや皮膚の状態を確認したうえで、適した製剤や注入方法を選ぶことが、自然な仕上がりにつながります。

ヒアルロン酸注入は、製剤の種類だけでなく、顔全体のバランスや肌状態を確認しながら治療を設計することが大切です。

TPCでは、一人ひとりの肌状態や悩みに合わせて製剤や注入方法を設計するオーダーメイド治療も行っています。

「どの製剤が自分に合うのかわからない」「肌や顔全体を見ながら治療を相談したい」という方は、治療内容についてもあわせてご覧ください。